共著者として参加した書籍『危機管理の基礎と実践―リスク管理は最強のキャリア術』(グローバルビジネス学会・危機管理研究部会 編、中林美恵子 監修、三和書籍、2025年)が、グローバルビジネス学会「第6回GBJ賞」(著書部門)を受賞しました。
授賞式は2026年7月18日、飛騨古川のCo-Innovation University(CoIU)で開催された同学会2026年全国大会と同日に行われました。私自身が実行委員長を務めた全国大会の場で、表彰をいただき、感無量です。

本記事では、受賞のご報告と本書の内容、そして「危機管理×キャリア」というテーマが私の研究とどうつながるのかをご紹介します。
目次
- 1. GBJ賞受賞のご報告
- 2. 授賞式は飛騨古川CoIUにて
- 3. 本書『危機管理の基礎と実践』について
- 4. 担当章:第10章「働き方の多様性」
- 5. 「リスク管理はキャリア術」という視点
- 6. おわりに
- 関連リンク
1. GBJ賞受賞のご報告
グローバルビジネス学会の「GBJ賞」は、会員による優秀な著書・論文を顕彰する目的で2021年度に創設された賞です。このたび、第6回GBJ賞の著書部門において、共著者として参加した『危機管理の基礎と実践―リスク管理は最強のキャリア術』が受賞しました。
表彰対象の学会に所属する共著者は、中林美恵子先生(早稲田大学教授・グローバルビジネス学会会長)をはじめ、平林信隆先生、吉川由紀枝先生、菅田誠先生、日野原由佳先生、小西美穂先生、村上啓二先生、笹谷秀光先生と私の9名です。危機管理研究部会の議論の積み重ねから生まれた一冊であり、部会メンバー全員での受賞となりました。

2. 授賞式は飛騨古川CoIUにて
授賞式および受賞記念講演は、2026年7月18日(土)、Co-Innovation University(CoIU)で開催されたグローバルビジネス学会2026年全国大会と同日に行われ、受賞者には表彰状とトロフィーが授与されました。
実はこの全国大会、私が実行委員長として飛騨古川に誘致することができ、当日運営をさせていただきました。開学したばかりのCoIUに全国から研究者・実務家の皆さまをお迎えし、その場で共著書の受賞に立ち会うことができました。また、学生も何名か学会に参加し、知のシャワーを浴びていただき、嬉しく思っています。
3. 本書『危機管理の基礎と実践』について
- 書名:『危機管理の基礎と実践―リスク管理は最強のキャリア術』
- 編者:グローバルビジネス学会・危機管理研究部会
- 監修:中林美恵子(早稲田大学教授)
- 出版社:三和書籍(2025年4月刊、A5判・304頁、本体2,400円+税)

本書は3部構成です。
第I部では現代のリスク事例とその影響をデータと実例で掘り下げ
第II部で危機管理の理論を体系的に整理し
第III部では未来に向けた解決とキャリアへのヒントを提示します。
概念論にとどまらず、企業研修などにもそのまま活用できる実践性を意識した構成になっています。
4. 担当章:第10章「働き方の多様性」
私は第III部「解決へのヒント」のうち、第10章「働き方の多様性―所属や地域を超えた新しい働き方と学び方」を執筆しました。詳細はこちらの記事参照
章の冒頭に掲げた問いは、
「良い大学に入って、良い企業に入ることは、幸せなキャリアを保証するのか?」です。
これからの時代、このキャリア観には2つの「危機」が潜んでいます。
1つは、入社した「良い企業」が働き終えるまで存在し続けるとは限らないリスク。
もう1つは、終身雇用・年功賃金・企業別組合という日本の旧来型の企業・雇用システムそのものが崩れつつあるリスクです。
この危機に対する「解決へのヒント」として、本章では教育と働き方の両面から新しい動きを描きました。教育の側では、偏差値型教育の限界とZ世代の価値観の変化を踏まえ、アクティブ・ラーニングやインターンシップ――とりわけ、コーディネーターの伴走支援のもとで学生が地域中小企業の課題に本気で取り組む「長期実践型インターンシップ」を紹介しています。働く側では、両利きの経営や越境学習を理論的な補助線に、デンソーの社内有志団体「D-SPRINGs」でのプロボノ活動や、NPO法人G-netが展開する「ふるさと兼業」といった具体的な事例を取り上げました。
結論として提示したのは、危機の時代のキャリアの鍵は「自律的なキャリア形成」と「学び続けること」、そして組織や地域を越えて多様な人たちと共通の目標に向かう「共創」にある、ということです。私が長年研究してきたインターンシップ・越境学習・共創のエッセンスを、危機管理という文脈で再構成した章になっています。
5. 「リスク管理はキャリア術」という視点
本書のサブタイトルにある「リスク管理は最強のキャリア術」という言葉は、私の研究テーマとも深くつながっています。
私は「頑張る人が報われる世の中をつくる」を使命に、長期実践型インターンシップや越境学習、地域中小企業との共創を研究してきました。若者が地域や企業の現場に飛び込む挑戦は、見方を変えれば「リスクを取る」行為です。しかし、リスクを正しく理解し、備え、乗り越える力こそが、変化の激しい時代のキャリアを切り拓く。危機管理の知は、専門家の道具ではなく、挑戦する一人ひとりの武器になる――本書に込められたこのメッセージは、私自身の教育・研究の実感とも重なります。
この考え方は、2026年4月に開学したCoIUでの教育実践にもつながっています。地域に飛び込み、多様な人たちと共創しながら学ぶこと自体が、変化の時代を生き抜く最良のリスクマネジメントであり、キャリア術である
――第10章に込めた思いを、これからも教育と研究の両輪で実践していきますーー
6. おわりに
危機管理研究部会での議論から書籍化、そして受賞まで、共に歩んでくださった共著者の皆さま、三和書籍の皆さま、そして本書を手に取ってくださった読者の皆さまに、心より御礼申し上げます。
VUCAの時代、リスクと向き合う力はすべての人のキャリアの土台になります。私の章以外も読み応えのある賞がたくさんあります。どこからでも読めるのがこの本の特徴だと思います!!
ご関心のある方は、ぜひ本書をお手に取っていただければ幸いです。

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