2026年度サントリー文化財団の研究助成「学問の未来を拓く」に採択のお知らせ

目次

なぜ、ギャル研究をするのか ─福島の合宿からギャルとの共創へー

「え、ギャルを研究ですか?」──最近、このキーワードをよく耳にすることになりました。

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このたび、大変ありがたいことに、
「ギャル文化に内在するウェルビーイング形成メカニズムの解明」をテーマとする研究が、2026年度サントリー文化財団の研究助成「学問の未来を拓く」に採択されました(応募725件中28件、採択率3.9%)。

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https://www.suntory.co.jp/news/article/2026/15099.htmlこの研究のきっかけは、まさにふと集まった人たち、多様な人たちが集まるフューチャーセンターから生まれたもの・・・・

2025年11月、福島でたまたま、仙台による予定があったのでついでに誘っていただき、ついでに参加した合宿。

「地域・行政の市町村では、インターンシップをやっても、人が来ない、採用したとしても辞退されてしまう。採用しても定着しない」課題を前に・・・「それは、インターンシップというより、まずは地域の人たちこそ変わるべきなのではないでしょうか?」

「しかし、旧態依然とした組織風土、高齢化が進んだ高齢人材のコミュニティーは若者を受け付ける余地などなかったりします。そのような人たちのマインドを変えるのは苦難の技です」

その中で集まった人たちは、利害関係もなく、自由に好き放題喋っていました。その中で出てきたのは、普通に変えよう、学ぼうとさせても無理だ・・・
何か強い衝撃、ショック療法が必要なのではないか!?

飛び出したキーワードが「ギャル」と「プロレス」でした。それが始まり。ただし、11月4日、帰り際には企画書が出来上がって、進んでいきました・・・

目次

1. 「なぜギャル?」
2. 始まりは福島・双葉町での合宿だ(2025年11月)
3. 課題の転換
4. 2026年2月、「ギャル式ブレスト」でやってみた
5. お礼に訪ねた、新宿のギャルバー
6.日本ギャル協会・会長との出会い
7. ギャルマインドを、科学する
8. ビジョン・目標が明確になることで、仲間が集まり、動きが広がる
9. 9月、福島県葛尾村へ

    1. 「なぜギャル?」

    私は、研究テーマとして、インターンシップ・地域活性化・まちづくり、受け入れ側の企業、コーディネーター、人材育成と活躍などをテーマとするので、少し遠いキーワードかもしれません。

    「……え、ギャル?」

    なぜかニヤリと・・・・ほぼこの反応です。

    ただし、1分ほど語らせていただくと、中にはこのキーワードを聞くだけで、センスを感じて、共感してくれる方もいらっしゃいます。

    お伝えしたいのは、「ギャル研究」審査員の有名な研究者の皆様、サントリー文化財団の研究助成のコンセプトに合致し「知的冒険として面白い」と映った、という事実です。

    そして、この研究は思いつき、話題づくりのためでもありません。地域とインターンシップの現場で向き合ってきた中で、自分自身が感じる課題感の延長線上にあるものです。とうことをきちんとお伝えしておきたいと思い、noteを書いております。

    (余談ですが、意外と、なぜこの研究者がこのテーマで、この研究を始めて、どのように発展していったかについてはブラックボックスになっていたりしますので、もったいないなぁと思っていたりします)。

    2. 始まりは福島・双葉町での合宿だ(2025年11月)

    きっかけは、2025年11月。仙台で長年・若者の長期実践型インターンシップなどの活動を続けてこられた一般社団法人ワカツクの渡辺一馬さんに誘われて、福島での合宿に参加したことでした。

    そこで出会ったのが、福島で地域づくりに取り組む下枝さん(その後、福島でのプロジェクトをご一緒します)、ETIC.のインターンシップのコーディネーターなどを担う瀬沼さん。その他地域のキーマンの方々、実践者の方々、想いの溢れる方々とご一緒しました。

    合宿で話題の中心になったのは、地域のインターンシップの課題でした。

    「地域の企業と一緒にインターンシップをやっても、人が来ない。来ても、採用に至らない。採用しても、定着しない。」

    私自身、長期実践型インターンシップの実践と研究を20年続けてきて、この課題を何度も目にしてきました。プログラムを磨く。募集を工夫する。マッチングの精度を上げる。どれも大事です。

    「長期実践型インターンシップ」を推奨・研究し、CoIUという大学はボンディングシップという長期間、企業とwin-winの関係のプロジェクトを構築する。そのためにコーディネーターが重要で、事前・事後学習と、伴走支援が大事、実務家教員の活躍の舞台・・・と推奨して実施してきました。

    ただし、そこに関わる企業は、言い方が難しいですが、とても良い企業、良い経営者、挑戦を続ける中小企業の中でもごく一部の割合の方々なのです。

    むしろ、そこに関わることはなくとも、少し変化できれば、若者と共創できる企業があるのですが、その企業の方がむしろ日本の中では割合がはるかに多いが、自分としてはあまり関わることができていない・・・そんな課題認識がありました。

    3. 課題の転換

    2日間の合宿、福島県双葉町(原発の影響が最もあった地域の一つ)で、震災復興の影響も見学し、地元の方々の様子を伺い、生の状況を観察しました。
    その後、宿泊して交流を重ねて、翌朝の会議・議論の中で、地域でのインターンシップを考えようというお題の中で、学生とコーディネーター、行政関係の人などと一緒に対話を行いました。

    そこで、

    「若者をどう呼ぶか」ではなくて、「若者を受け入れる地域側・行政側の組織が、どう変わるか」なんじゃないか。

    若者が来ない地域には、来ない理由があります。よそ者の提案を面白がれない、自分たちの常識だけを押し通す人たち。前例のない企画に「検討します!」と言って、検討しないでゼロ回答、「いまだにハンコの文化←(意味のないところまで)」、どんよりとした空気で、新しいアプリやツールを使いこなせない年配の方々・・・・・

    変わるべきは、この人たちでしょう!

    これは、私の研究テーマの一つにあるものでした。
    越境する学生(インターンシップ)や、兼業者などから、一緒に共創することで、受け入れる人たち・企業側が変わること・変容(※)こそ重要ではないか!という問題意識がありました。

    そこで、たまたまそのグループのメンバーで盛り上がった盛り上がったキーワードが、二つありました。

    「ギャル」と「プロレス」でした。

    その地域の人たちが最も効果があるのは、

    若者、特にギャルっぽい形の言葉で、タメ口で、ちょーダサくないですかー?(普段大学で生活をしていると学生などから悪気なく指摘されることで、自分そのものの価値観を変えていたくことができてると、今改めて感じました)」という発言と、
    それを、面白おかしく解説するプロレスの実況・解説、さらにプロレスという、あえて技を組みながら、大袈裟に見せて盛り上げる感じ(←プロレスの本質をわかっておらず、イメージで書いておりまして、そんなに浅いものではないかもしれません、同様にギャルも・・・)

    なぜか、ここに、
    「私の会社で元インターンシップやってた人が、ギャル式ブレストの会社の経営者で、紹介できると思いますよ」

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    「福島の企業さんで、プロレスリングをプレゼン用に持ってる会社がありますよ。ご紹介できると思いますよ」

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    (こ、こんなことがあるのだろうか・・・・)
    その場で、企画書を書きました。

    11月に終わり、その後メンバーで悪巧みが始まり、2026年2月には実証実験が行われました・・・・。3ヶ月間の企画・実施(恐るべしスピード)

    ちょうどその頃、CoIUの大学立ち上げのところで、本当にそちらに尽力してたのですが、私個人としても新たな挑戦・共創の取り組みをしたいと思っていて、まさに、これは「共創」だ。。。。イノベーションだ。と一人盛り上がっていました。

    4. 2026年2月、「ギャル式ブレスト」でやってみた

    福島県で2つの市町村に協力いただき(田村市・浪江町)1Dayの行政の仕事見学・プチ体験?(説明)、事前のレクチャー、事後に振り返り、その後─CGOドットコムさんにお越しいただき、ギャル式ブレストを行いました。

    CGOドットコムさんのHP https://cgo-gal.com/

    「ギャルのマインドで会議を変える」ことを掲げるCGOドットコムの取り組みです。やってみて驚いたのは、場の空気が本当に変わることでした。肩書きで話さない。「いいじゃん」「あげー」が飛び交う。否定から入らない。──理屈では知っていた「心理的安全性」や「承認」が、ギャルの流儀を通すと、驚くほど速く立ち上がっていきました。

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    複数の大学生が参加し、ギャルの方も複数お越しいただきました。地域の魅力についてのブレスト、何かここでアイデアを出そうというのも、具体的な内容が出てきて、何よりもその2時間程度が、本当に楽しい、明るい時間でした!

    そしてこの実証実験が、次の出会いを連れてきます。

    こちらの ただのさんのnoteに詳しく記載されています!

    5. お礼に訪ねた、新宿のギャルバー

    実証実験に参加してくれた方のお一人が「新宿のギャルバー」で店長をやってらっしゃるということで、たまたま2日後に東京で仕事の予定があったので、お礼を兼ねてお伺いしました。

    話し始めたら、異常に意気投合しました。

    彼女の語る「ギャルとして生きること」は、自己表現であり、仲間との承認の話であり、逆境からの立ち直りの話・・・・

    「まずやってみる」行動力の話でした。それは私が教育やキャリアの研究で追いかけてきたテーマと、響き合っていたのです。

    そしてその場で、また、日本ギャル協会を立ち上げて、福島出身で地域活性化に関心あるギャルがいるということで紹介してくれました。

    6.日本ギャル協会・会長との出会い

    2026年3月、3人でお会いしました。

    日本ギャル協会は、ギャル検定3級をリリースして、4000人以上の会員が登録されていて、さらに拡大していきたいというご意向でした。
    ギャル文化を一過性の流行ではなく、生き方・マインドとして次の世代につなぎ、社会に価値として示す─その構想と今後への想いを伺って、深く共感しました。

    「ギャルマインドで地球をブチアゲたい」と確かおっしゃってました・・

    お話を聞いてると、外見のギャルは、それは私にとってはすごい衝撃的な見た目なのですが、成し遂げたいこと、思ってること

    特に「ギャルマインド」という言葉は、私にとっても、とても大事なキーワードであると感覚的に思いました。お、ギャルマインドを定義してみよう・科学しよう

    7. ギャルマインドを、科学する

    最初に取り組んだのは、「ギャルマインドとは何か」の定義を定めることでした。

    ギャル・ギャル経験者数名へのインタビュー調査を行うことで、その中でギャルマインドとは何かを確認することができる。

    びっくりしたのは、ギャル協会の会長ご自身も、一緒に研究するから、私も同席したほうがいいから、ということで、ギャルの方々の紹介に加えて、全部のインタビューに同席いただき、一緒に定義を考えて、形にすることができました。

    ここで大事にしたのは、ギャル「を」研究するだけではなく、ギャル「と」研究する、ということです。研究者が外から勝手にラベルを貼るのではなく、当事者と一緒に概念をつくる。まさに「共創」だと思っています。

    詳しい内容は、今後、論文や報告のかたちで順次発表していきたいと思っています。インタビューの中には、自分らしさを貫く自己表現、仲間との深い相互承認、逆境からの回復力、「アゲ」と踏み出す行動力──現代のキャリア論やウェルビーイング研究が追い求めてきたものが、独自のかたちで息づいていました。

    8. ビジョン・目標が明確になることで、仲間が集まり、動きが広がる

    面白いのはここからです。この一年、ギャル研究仲間が、増えていきました。

    ・ギャル研究を一緒に行うチームの組成(現在4名のチーム)
    ・福島県で別の地域での実証実験
    ・長期実践型インターンシップの募集(大学生2名が参画予定)
    ・ふるさと兼業を用いた兼業・プロボノ人材との共創
    ・関係する人からの応援・紹介・一緒に・・・・やりましょうという声

    これは、これまでの自分の研究とはまた異なる楽しさを感じております。
    (やってることは、同じようなことではあります。文献調査・先行研究をリサーチすること、研究テーマ、問いを考え、それに対して適切な手法での調査、インタビューやアンケート、実証実験を行う。さらにそれの結果を分析して、考察して、またさらに次の問いが生まれていく・・・)

    9. 9月、福島県葛尾村へ

    そして2026年9月、福島県葛尾村で、次の実証実験を行います。

    葛尾村は、震災と原発事故からの復興の道を歩んできた、人口の小さな村です。「若者が来ない、定着しない」という課題が、日本でもっとも切実なかたちで存在する場所のひとつと言えます。

    私の研究の全体像にも一つ入ってきました!

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    関連リンク
    ・研究テーマ全体像:https://imazemi.com/research/
    ・researchmap:https://researchmap.jp/imanaganorihide
    ・サントリー文化財団 2026年度研究助成「学問の未来を拓く」発表:https://www.suntory.co.jp/news/article/2026/15099.html

    #ギャル #ギャルマインド #地域活性化 #関係人口 #インターンシップ #研究 #福島 #葛尾村

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