公的資料と調査
インターンシップの制度を確かめたいとき、プログラムを設計したいとき、数字を引きたいとき。どこに何があるかを一枚にまとめました。すべて公開されている資料で、リンクは2026年9月21日に確認しています。
確認日 2026年9月21日収録 公的機関22件/民間8組織
目次
先に一つ。この分野の資料には、2022年6月の三省合意改正より前に作られたものが多く残っています。プログラム設計の考え方は今も十分に使えますが、制度の記述(類型、採用活動との関係、期間の要件)は現行と異なります。古いものには 改正前 を付けました。
もう一つ。ここに集めた資料は、大学・大学院・短大・高専を対象にしたものです。高校には三省合意も4類型も適用されず、根拠も調査も別系統になります。高校段階の資料は 高校の就業体験 にまとめました。
1. 制度そのものを読む
「インターンシップとは何か」を公的に定義している文書は、三省合意(文部科学省・厚生労働省・経済産業省の合意文書)です。その内容を実務向けに噛み砕いたものが、産学協議会(経団連と大学団体の協議体)の資料です。
三省合意
インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方
文部科学省・厚生労働省・経済産業省/令和4年6月13日 一部改正
いわゆる三省合意。学生のキャリア形成支援活動を4類型に整理し、一定の基準を満たしたインターンシップ(タイプ3・4)で得た学生情報を、採用活動開始後に使えるようにした改正です。令和5年度から適用されました。「インターンシップ」と呼べるのは就業体験を伴うタイプ3・4だけ、という整理もここに書かれています。8ページほどなので、一度は原典を読む価値があります。
本文PDF 新旧対照表PDF. 何が変わったかはこれが早い. 掲載ページ(文科省)
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令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります
文部科学省・厚生労働省・経済産業省/令和4年6月13日
改正内容の概要資料。4類型の表が1枚に収まっているので、学内説明や企業への説明にそのまま使えます。まずこれを見て、詳細を本文で確認するのが早い順序です。
概要資料PDF
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インターンシップの推進に当たっての基本的考え方(旧版)改正前
平成26年4月8日改正、平成27年12月10日改正
改正前の版。1997年の初版から何が積み上がってきたかを見たいときに活用ください。制度の変遷そのものを研究する場合は、この二つと現行版を並べると経緯が追うことができます。
同じ掲載ページに過去版あり
産学協議会(採用と大学教育の未来に関する産学協議会)
経団連と大学団体(国立大学協会、公立大学協会、日本私立大学団体連合会)による協議体です。三省合意の4類型は、もともとこの協議会の報告書で提案されたものです。
2021年度報告書「産学協働による自律的なキャリア形成の推進」4類型の出どころ
採用と大学教育の未来に関する産学協議会/2022年4月18日
4類型を提案した報告書。この2か月後に三省合意が改正されました。「なぜこの整理になったのか」の理由が書かれているのは、三省合意の本文ではなくこちらです。
報告書
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よくあるご質問(FAQ)― 産学協働による学生のキャリア形成支援活動(4類型)の実践 ―実務で一番使う
採用と大学教育の未来に関する産学協議会/2023年7月5日
現場で必ず出てくる疑問に答えたもの。タイプ3・4を名乗るための5要件(就業体験要件・指導要件・実施期間要件・情報開示要件など)を、一つずつ解釈のレベルまで降りて説明しています。「この日数の数え方でいいのか」「この体制で指導要件を満たすのか」といった、本文だけでは判断がつかないところが書かれているのはここです。実務者は手元に置いておくと早いと思います。
FAQPDF
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リーフレット「産学で変えるこれからのインターンシップ」/学生用「何が変わるの?」
産学協議会/2022年11月30日、2023年3月1日
説明用の配布物。企業向けと学生向けが分かれています。ガイダンスや受入企業への説明で配るなら、本文よりこちらです。
産学向けPDF学生向けPDF
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産学協議会 報告書(各年度)
産学協議会/最新は2024年度報告書(2025年5月9日)
毎年出ています。4類型の運用がその後どう動いたか、次に何が議論されているかを追うならここ。
公表資料の一覧(経団連)
2. 企業向けのマニュアル(経済産業省)
経済産業省は、中小企業がインターンシップを「採用の入口」ではなく「事業に効く投資」として使うための実務資料を出しています。本省のものは発行が古いのですが、プログラム設計の考え方とテンプレートは今でも通用します。制度改正後に作られた新しいガイドは、いまのところ地方経済産業局から出ています。
企業向けインターンシップ実践ガイドブック2026年
経済産業省 北海道経済産業局/2026年3月30日
本省の活用ガイドより13年新しく、改正後の制度を前提に書かれた唯一の官庁ガイドです(この一覧の範囲では)。実施意義、導入・実践、そして道内大学・高専の窓口一覧という三部構成。対象は北海道内の企業で、窓口情報も道内に限られますが、導入・実践の部分は地域を問わず読めます。他の経済産業局にも同種の資料があるかもしれません。ご存じの方は教えてください。
ガイドブックPDF掲載ページ
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成長する企業のためのインターンシップ活用ガイド 基本編 改正前
経済産業省/平成25年(2013年)3月
中小企業の経営者・採用担当者向け。「インターンシップってなに?」から始まり、創業期・成長期・改革期という企業の段階ごとの活用方法を、4つの事例で説明しています。新規事業の立ち上げ、右腕としての活用、営業・販路拡大など、学生を戦力として位置づける発想がはっきり出ています。
基本編PDF
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成長する企業のためのインターンシップ活用ガイド 活用編 改正前 テンプレートが使える
経済産業省/平成25年(2013年)3月
事前準備→募集・選考→オリエンテーション→実施→終了の5段階に沿った進め方と、そのまま使えるテンプレート集。エントリーシート、処遇確認書、誓約書などが収録されています。ゼロから書類を作る必要がなくなるという点で、実務的な価値がいちばん高い資料です。
活用編PDF
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インターンシップにおける専門人材(コーディネーター)ガイドブック 改正前
経済産業省/平成25年度
大学と企業の間に立つコーディネーターの役割、必要な実践的能力、プログラムの全体設計を扱った資料。コーディネーターを正面から扱った公的資料は数が少なく、その意味で貴重です。
ガイドブックPDF
共育型インターンシップの普及に関する調査 報告書 改正前
経済産業省(受託:日経BP社)/平成26年3月
学生と企業が互いに育ち合う「共育型」という枠組みで実態を調べたもの。長期実践型の系譜を辿るときの資料になります。
報告書PDF
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長期インターンシップが与える効果についての検討会 新入社員アンケート調査結果
経済産業省/令和元年度
入社後の当事者に遡って効果を聞いた調査。インターンシップ経験者の居住地の偏り(人口の多い県に多く、1か月以上の経験者で顕著)など、参加機会の格差を示唆する数字が入っています。この論点を扱った公的データは多くありません。
調査結果PDF
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中長期研究インターンシップ(ジョブ型研究インターンシップ関連)
経済産業省
博士課程学生を対象とする研究インターンシップ。三省合意のタイプ4(高度専門型)に関わる領域です。
掲載ページ
3. 地方創生インターンシップ(内閣府)
東京圏の学生が地方の企業でインターンシップを経験し、地方への就職につながることを狙った政策です。自治体が主体になる点が、大学主導・企業主導のインターンシップと違います。
地方創生インターンシップポータルサイト 更新中
内閣府(デジタル田園都市国家構想実現会議事務局)
事業の入口。資料、調査結果、eラーニング、自治体向けの情報がここに集まっています。令和7年度の取組状況調査が2026年3月に公表されており、現在も動いている事業です。
ポータルサイト
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地方創生インターンシップ推進に向けた取組のヒント集(第2版)自治体担当者向けの本命
内閣府地方創生推進室/平成31年(2019年)3月
自治体がインターンシップ事業を組み立てるための手引き。導入編・実践編・事例編の三部構成で、実践編は「目的・役割分担の決定→受入先の開拓→プログラム設計→プログラム運営→継続的な事業運営のための体制」というフローに沿っています。地方創生という文脈を外しても、地域で事業を設計する人には読む価値があります。
ヒント集 本編PDF
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地方創生インターンシップ 実践資料集
内閣府地方創生推進室/令和元年度
ヒント集の事例編にあたるもの。自治体の実際の取組が並んでいます。
実践資料集PDF
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地方創生インターンシップに関する取組状況調査結果 毎年更新
内閣府/最新は令和7年度(2026年3月公表)
自治体がどれだけ取り組んでいるかの年次調査。地方自治体側から見たインターンシップの数字を取りたいときに。
令和7年度 調査結果PDF
4. 公的な実態調査
「何割の学生が参加しているのか」「大学はどれだけ実施しているのか」を引くときの出どころです。
大学等における学生のキャリア形成支援活動の実施状況 大学側の数字はこれ
文部科学省 高等教育局学生支援課/最新は令和5年度分(令和7年4月25日公表)
全大学・短大・高専を対象とした悉皆に近い調査。実施校数、参加学生数、単位認定の状況などが取れます。調査名が変わっている点に注意してください。旧称は「大学等におけるインターンシップ実施状況調査」で、三省合意改正にあわせて「学生のキャリア形成支援活動」に改められました。経年比較するときは、この名称変更と設問の変更を確認したうえで使ってください。
令和5年度分過去分を含む統計(e-Stat)
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学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 毎年12月公表
内閣府/最新は令和7年12月12日
学生側に、いつ何をしたかを聞く年次調査。インターンシップの参加率、選考との関係、内々定の時期などが取れます。三省合意改正の影響を論じるときの一次データはここです。報告書は分割版もあるので、必要な章だけ落とせます。
調査ページ(各年度の報告書)
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インターンシップ関連政府方針等情報
日本学生支援機構(JASSO)
政府方針・答申・提言のリンクをまとめたページ。教育振興基本計画や中教審答申など、インターンシップが上位の政策文書の中でどう位置づけられているかを辿りたいときに。
JASSOのまとめページ
5. 民間就職支援企業・研究所のレポート
公的調査は年1回で、公表までに時間がかかります。いま学生と企業がどう動いているかを知りたいときは、民間の調査の方が速い。ただし調査対象は各社の会員・登録者なので、母集団は全国の学生・企業とは一致しません。その前提で使ってください。
調査名は卒業年次ごとに変わり、個別PDFのURLも変わりやすいので、以下は一覧ページを中心に挙げています。各社の比較や序列づけはしていません。掲載順は組織の性格による分類で、他意はありません。
就職情報サービス各社の調査部門
マイナビ キャリアリサーチLab 株式会社マイナビ
学生側・企業側の両方を、月次に近い高頻度で定点観測しています。学生調査は卒業年次ごとに複数回。インターンシップ・キャリア形成活動に絞ったカテゴリがあるので、そこから入るのが早い。なお学生向け調査の名称は卒業年次で変わっています(26卒までは「インターンシップ・就職活動準備実態調査」、27卒以降は「大学生キャリア意向調査」)。
調査・データ一覧学生調査企業調査
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就職みらい研究所 株式会社インディードリクルートパートナーズ(2025年4月にリクルートから体制変更)
学生と企業の双方に同じ年度を振り返らせる年次調査『就職白書』と、内定率を月次で追う『就職プロセス調査』が柱です。インターンシップは就職白書の中で「キャリア形成支援プログラム参加状況」として扱われています。白書は2015年版からアーカイブされているので、経年で追いやすい。引用は出典明記で可、とサイトに明記されています。
就職白書就職プロセス調査
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キャリタスリサーチ 株式会社キャリタス(旧・株式会社ディスコ)
学生モニターを固定パネルとして毎月1日時点の状況を追う月次調査と、インターンシップだけを主題にした年1回の特別調査を実施しています。結果はすべてPDFで公開。インターンシップ単独のまとまった数字がほしいときは、この特別調査が便利です。
調査データ一覧インターンシップに関する調査
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学情(あさがくナビ/Re就活キャンパス) 株式会社学情
人事担当者向けの年次「採用・インターンシップ動向調査」と、学生向けの短いテーマ別アンケートを高頻度で出しています。企業側の実施方針を追うのに向いています。
調査・レポート一覧
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就職情報研究所 株式会社文化放送キャリアパートナーズ
学生モニターに対し、インターンシップ参加から内定獲得までの活動内容・活動量を月次で追っています。年次の総括資料『新卒採用戦線総括』もあり、こちらはインターンシップの章が独立しています。
学生アンケート調査新卒採用戦線総括
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人事ZINE 独自調査 株式会社i-plug(OfferBox)
学生と企業に同時期・同テーマで問う設計の調査を、月次に近い頻度で出しています。1調査あたり学生・企業とも300〜400件程度。夏期インターンシップなど、時期を絞ったテーマが立っています。
独自調査レポート一覧
シンクタンク・人事系の研究機関
株式会社パーソル総合研究所
就職支援サービスの運営会社ではなく、人と組織のシンクタンクとして、入社後の当事者に遡って効果を検証する設計の調査を出しています。2019年の「企業インターンシップの効果検証調査」は新卒1〜3年目1,998人が対象で、この規模で入社後を測った調査は学術側にもほとんどありません。引用は出典明記で可、と各ページに明記されています。
調査レポート一覧 企業インターンシップの効果検証調査(2019年)
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HR総研 ProFuture株式会社
企業の人事担当者向けの新卒採用動向調査と、就活サイト各社との共同による学生調査。本文の閲覧には無料の会員登録が必要です。
調査レポート一覧
6. どれから読むか
大学でインターンシップを担当することになった
三省合意の概要資料で4類型を押さえ、産学協議会のFAQで実務の判断基準を確認する。数字が必要になったら文科省の実施状況調査。この3点で当面は足ります。自分のプログラムがどの類型に当たるかを判定するだけなら、4類型の見分け方 に要件と数え方をまとめてあります。
企業でプログラムを作ることになった
経産省の活用ガイド 活用編のテンプレートから入るのが早い。誓約書や処遇確認書を一から作らずに済みます。制度の要件は改正後のものを三省合意で確認してください(本省のガイドは2013年発行です)。北海道の企業であれば、北海道経済産業局の実践ガイドブックが改正後の前提で書かれています。他社が何をしているかは、表彰データベースで期間や内容から絞り込めます。
自治体で地域の事業として組み立てる
内閣府のヒント集が、つまずきどころに沿って書かれていて実用的です。
高校の就業体験を担当している
このページの資料は、ほとんどが大学等を対象にしたものです。三省合意も4類型も、高校には適用されません。根拠になるのは学習指導要領で、実態調査も別に用意されています。高校段階の資料は 高校の就業体験 に分けて整理しました。
この一覧について
リンクはすべて2026年9月21日に確認しています。各資料の要約は私が内容を確認したうえで書いたもので、発行主体の見解ではありません。民間各社の掲載は、インターンシップに関する調査を継続して公表している組織を並べたもので、評価や推薦ではありません。掲載順も順位ではなくランダムです。
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